2023年3月31日(Fri) R.5年 桜満開の時期に思う事。

今年も桜が咲く季節となりました。

年々、歳を取るに従い、意識が高まってきている感があります(子供や若い時はさほど気にしなかったのに、と思います。「桜咲く!」の合格電報だけは意識しましたが。)。

万民が綺麗だと感じる桜の花びらですが、皆さんのお好きな樹木は何でしょうか? やはり花を咲かせる桜の木でしょうか? あるいは綺麗で均整の取れた枝ぶりの欅(ケヤキ)でしょうか? それとも荘厳な大きさを現す常緑樹の楠(クスノキ)でしょうか?

これらの樹木はとても人気が高いですが、私はやはり、何が何でも「銀杏(イチョウ)」です。桜のようには花を咲かすことはなく、ケヤキのような美しい枝ぶりも呈することはなく、クスノキのような立派な常緑樹でもないのですが、何故か、その無骨で無秩序な枝ぶりや、独特な幹肌、個性的な葉っぱに、心惹かれるものがあります。そして晩秋にはとても素晴らしい黄色の紅葉を現します。落葉後、冬の間、露わになった無骨で無秩序な枝は、哀れなほど情けない感を呈しますが、それが私には堪らないほど愛おしく感じてしまいます。

桜の花が散るころ、イチョウはやっと長い冬眠から目覚め始め、徐々に新緑(個性的な baby leaf として)を見せ始めます。今年もイチョウは、どれだけの多種多様な葉っぱを咲かせ、どれだけの無秩序な枝を伸ばし、どれだけ幹が高く伸びていってくれるのだろうか、とワクワク感が止まらない季節であります。

人間社会に例えますと、イチョウは「変な同調圧力」には屈することなく、自由奔放な生き様を示してくれているのではないでしょうか。私は、植樹出来るスペースがありさえすれば、まずはこの愛するイチョウを率先して植えるのですが、今年も頑張って増やしていきたいと思うのであります。

 

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